2008.12.13 痛点
息をしている感覚が
どこか遠くて、
焦点の合わない眼で
掌をぼんやりと見つめた。
生きている感覚が
凄く遠くて、
有りっ丈の力で
手をきつく握り締めた。
痛みの感覚が
どこか麻痺していて、
震える手を
ゆっくりと開いてみた。
爪痕に血が滲んでいても
どこか遠くの出来事の様で、
何となく
赤い舌で赤い液体を舐めてみた。

鉄の味はしなかった。
ただ塩辛かったのは、
いつの間にか涙を零していたから。

今、痛みを感じるのは体ではない。
余裕のない心は、
只管痛みに支配され、
余裕のないイレモノ(躯)は、
痛みすら感じる事もなく、
息をして、惰性で生を紡いでいる。

いつになれば
何がどうなれば
私は自分を取り戻せるのだろう?

誰も何も知らないのは
答えが無いから。

 
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